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EXPLORING AIセンスタイムが語るAIとディープラーニング

AIとディープラーニングについて

ディープラーニングは、AIに学習させるための手法の一つで、人間の脳に似たネットワーク構造を持つ。人間と同様の認識や判断をコンピューターでもできる可能性を秘める。

まず、ディープラーニングのことをお話する前に、AI(artificial intelligence、人工知能)とはどういうものかの説明が必要ですね。
人間の知能というのは、知識や常識、記憶、推論能力、計算能力、認識能力などがあり、その中には、モノを視覚で認識する、言葉を音声で認識する、などの対象を認識する能力もあります。
その中で、計算や推論といった部分は、コンピューターでわりと簡単にできたんですね。それで、当初、主に推論などを人工知能にやらせていました。
それは、いわゆる「ルールベースの推論」と呼ばれるもので、ルールをコンピューターに教えて、その範囲の推論を出す、というものでした。ですから、
ルールで表現できないものや、数式で表現できないものはコンピューターでは処理できませんでした。それで、AIはルールベースの知能しかなくて、実際には役に立たないと言われていたんです。

Deep Learning とは、AI(Artificial Intelligence)の分野に属する、機械学習の中の最先端のアルゴリズムのひとつ

人工知能の構造とアルゴリズムの種類

要するに、「これは人工知能で人間の代わりをしてくれるんです」とか言われて実際に使ってみると「ダメだ、全然使えない」ということが、80年代、90年代にはかなりあったんです。

例えばロボットが、最初は気の利いた返しをするけど、使ってる内に同じことしか言わないから使えない、そういうAIの限界をみんな感じていたんです。

本当は、役に立つか立たないかは、扱う問題によって違ってくるんですよ。オセロとか、ああいう簡単なものはコンピューターにルールを教えたら、後は計算能力で解決できるんです。でも、人間みたいに直感によって判断するようなことは、コンピューターではできなかった。その後に、従来のルールベースのAIに対して、別なアプローチが考えられました。それが、ニューラルネットワーク、つまり人間の脳の仕組みを真似して、人工的な神経回路のネットワークを構築することで、推論、認識ができないか、という発想です。ニューラルネットワークの研究が進み、ニューラルネットワークの階層を増やしていくと、もっと凄いことができる、ということが発見されました。それが、いわゆる「ディープラーニング」の考え方の基礎になりました。

ニューラルネットワーク構造のイメージ図

今までは、ルールベースや統計処理の中でしかAIを活用できなかったから、100%の精度を要求するなら、最後の最後は人間が見て、チェックする必要がありました。しかしディープラーニングを使ったら、今まで人手が必要だったところが限りなく少なくなる可能性があるため、色んな広がりが考えられます。

今までのルールベースや統計処理に基づくAIでは、どうしても限界があり、実験環境ではうまくいくが、実環境での応用がうまくいかないことが多くあります。大量なデータを用いて学習を重ねる度に賢くなっていくディープラーニングは、これからいろいろな広がりが考えられます。
ディープラーニングに強くなるための条件が三つ。一つはデータを沢山持っているかどうか。ディープラーニングは、データ量が多ければ多いほど精度が高まるので、データを沢山持っている人が有利なのです。

もう一つは、大量の計算に適しているコンピューターを持っているか、という事ですね。膨大なデータを扱うには、それだけの計算力が必要になります。

この三つに、ディープラーニングを上手く使いこなせるかどうかがかかっています。